導入事例紹介
AI-OCRで、手入力およびデータ保管にかかる時間短縮と経費削減を実現! 正しいデータを活用し事業拡大を目指す、DX実現の第一歩! SBSフレックネット株式会社
SBSフレックネット 北海道物流運営部(札幌センター)にて
導入サービス
会社概要
社名 | SBSフレックネット株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿8-17-1 |
設立年 | 1995年7月17日 |
従業員数 | 3,200名(2021年4月現在) |
事業内容 | 一般貨物運送事業 |
主要取扱製品 | 食品 |
【概要】
SBSフレックネットは、総合物流企業として知られるSBSフレックの100%の出資子会社です。食品物流を専門とし、営業所は北海道から九州まで70か所、車両台数は500以上有しており、大手食品メーカーをはじめとする荷主様へ3温度帯食品物流サービスの提供を行っています。
現在、SBSフレックグループ全体で業務推進プロジェクトを行っており、その一環としてシーネットのAI-OCRサービス搭載Webスキャナ@YOMUを北海道物流運営部(以下、札幌センター)に導入しました。
導入に際し、字体により読み取り精度が出ないことがあったため、シーネットから帳票フォームを変えることを提案。さらに、活字と手書きの数字のみの読込み、それ以外はコードから変換して文字入力をするなどの調整を行うことで、90%以上の読み取り精度をあげることができました。
これにより SBS フレックネットでは、正しいデータ情報資産を残し、今後の事業拡大を目指すための土台を構築することができました。
導入の経緯
AI-OCRなら、ハードルを下げて、DX実現のスモールスタートができる!
Q:AI-OCRを導入しようと思ったのはなぜでしょうか?
当初は、DX実現のための省人省力化を目指し、RPAを入れたい希望がありました。
RPAについて調べていく過程の中で、弊社の代表からシーネットのセミナーを勧められ、そこで手入力の効率化に役立つAI-OCRというものがあることを知りました。
セミナーを聴講し、RPAというハードルが高いところにいきなり着手せずとも、AI-OCRならハードルを下げてスモールスタートできるかもしれないという期待が高まりました。
というのは、RPAを導入しても、うまく運用されないのではないか?メンテナンスは大丈夫か?といった不安もありましたし、自社の業務フローやプロセスにRPAを最適化するのは大変そうだと感じていたからです。
そこで、すぐに問い合わせをし、悩みを相談させていただきました。
Q:セミナーでは、どのような情報を手に入れられたでしょうか?
セミナーでの収穫は、AI-OCRというものがあり、どんなところで活用されているのか、導入事例などを知ることができたことにあります。
とはいえ、製品紹介セミナーですから、聴講した時のAI-OCRの可能性は、発表されている機能の30%くらいの気持ちで問合せてみました。結果は二重丸◎でした。
Q:現在の@YOMUの利用シーンと、これまではどのように作業していたか教えてください。
今回@YOMUは、「出荷台数表」という帳票のデータ化をするために導入しました。
出荷台数表とは、ドライバーに荷物が何個あるか伝えるものですが、これまではExcelに作った表に現場作業員が手書きで記入し、事務所の人が目視でPCに手入力をするといったアナログなやり方をしていました。
出荷台数表は1日20枚で月500枚発生します。紙も増えますし、手入力による入力ミスで誤ったデータが保存されてしまうということに課題を感じていたので、@YOMUならこの問題をなんとかできるのではないかと期待が高まりました。
シーネットを選んだ理由
シーネットの圧倒的な経験値と物流への理解。痒いところにも手が届く対応に期待した。
Q:シーネットを選定した決め手を教えてください。
シーネットさんとのご縁は、代表からの紹介がきっかけではありましたが、最終的に選んだ理由はそこではなく、シーネットの物流への理解と経験値にあります。
問合せからトライアル開始まで、営業さんと密にコンタクトを取りながら進めてきましたが、お話しの中で、物流会社に経験を持ってる企業だと強く感じました。
それは、シーネットの掲げる理念からも感じることですが、HPやパンフレットに大きく「現場をITで気持ち良くする」と書いてありますよね。
これを理念として書かれているシステム屋さんは、他には聞いたことがありません。
本当に物流を理解していて経験値を持っていないと、出ない言葉ですし、この言葉に深く共感をし、パートナーとして末永いお付き合いをしたいと思いました。
物流のことを知らないパッケージを外販されている企業だと、なかなか現業を理解してもらうことができず、進みにくいだろうと思いますので、シーネットの実績と経験は、大きな安心感につながりました。
また、打合せを重ねていく中で、我々の荷主様とシーネットさんが、お付き合いがあることもわかり、痒い所に手が届く対応をしていただけるのではないかという期待もありました。
今回@YOMUを導入したのは、まさにシーネットさんとお付き合いのある荷主様からいただいている業務なので、理解度が高く、我々の気が付かないことにすぐに気が付いてくれるようなところがありました。
実績と経験、業務への理解度というのは、他社と比較させていただいて圧倒的でした。
Q:機能面での比較は他社とはしましたか?
AI-OCRの機能面での比較はしていません。
理由の1つには、2~3か月の短期導入を目指していたため、他との比較をする時間がなかったというのが正直なところにあります。
また、AI-OCRの導入実績数や販売数などで見れば、他社さんも選択肢に上がったかもしれませんが、我々は、ただ導入するだけではなく、業務にフィットさせることが重要だと考えています。
その点において、@YOMUは物流事務に特化したもので、トライアル時から合わせやすさを感じていました。
Q:他に、シーネットを選定してよかったと思う点はありますか?
トライアルから導入まで、悩みながらいろいろなやり取りをしてきましたが、積極的に提案をいただけますし、レスポンスが早いので、こちらももたもたしていられない刺激をされました。ぐいぐいと導いていただき、そのおかげでうまくいったと思っています。
正式稼働した後も、サポートはもちろん『どうですか?』と気にかけてくれる点に、大変感謝しています。
SBSフレックネット様札幌センターにおいて
導入時の苦労
読取精度の向上が課題。フォーマット変更がターニングポイントとなりプロジェクトが加速!
Q:導入において、苦労したことや不安だったことはありますか?
読取精度をあげるための、調整とやり取りは大変でした。
トライアル当初は読取精度30%ほどと思うように上がらず、我々の目指しているところにたどり着けるか不安でした。個性的な字を書く方が多いので、読むのが難しかったこともあります。
現在は、90~95%の精度が出ており大満足していますが、ここに至るまでは提案と調整のための打ち合わせを何度も重ねました。
シーネットさんからの提案は、帳票を変えることでした。
フォーマットが原因で精度があがらないというのはよくある話だということで、なら変えてみよう!ということになりました。
幸い社内の帳票でしたので、取引先との調整などすることなく決めることができましたが、現場スタッフにとっては慣れたもののほうが使いやすく、フォーマットを変えるメリットはないはずなのに、よく付いてきてくれたと思います。
Q:フォーマットを変えることに抵抗はありませんでしたか?
変えることに躊躇をして、とん挫してしまうのはもったないことなので、良くなるのであれば、ぜひやりたいと思いました。
スタッフに字を読みやすく書いてくれというより、フォーマットを寄せていくほうが確実ですし、今回の台数表は、情報量が多いものではなかったので、大きな抵抗はありませんでした。
いただいた提案が、現場スタッフにとって違和感がない形だったことも良かったと思います。例えば、1つの項目の中に複数の文字が入っていたため、読み取りにくかった箇所がありましたが、数を数えやすいような形にして、合計の数字だけ読むようにしました。
これなら現場スタッフの作業変更点も少なく受け入れやすいです。
他にも調整した箇所はありますが、この帳票を変えたことがターニングポイントとなり、精度がぐっと上がりました。我々もゴールが見えたことでモチベーションがあがり、プロジェクトが加速しました。
Q:今回の導入は、問合せからトライアル導入まで、完全オンラインでしたが、その点で苦労したことはありませんか?
字体や枠線など、細かい部分を調整するのは、リモートでは痒いところに手が届かないもどかしさもありましたが、綿密な打ち合わせを重ねて解決できました。
お会いしてモノを見ながらなら、もっとすんなりいった部分はあると思いますが、それでも完全リモートかつ短時間で、よくここまで完成に近づけたなと思っていますので、そこに大きな苦労は感じておらず、これからはオンライン商談も進んでいくはずなので、よい機会となりました。
導入効果
手入力とデータ保管にかかる時間短縮と経費削減を実現!
入力ミスがなくなり正しいデータが蓄積、今後の展開の基盤ができた。
Q:AI-OCR@YOMUの導入効果についてはいかがでしょうか?
札幌センターには、食品の中でも7種類のカテゴリがあり、それぞれのカテゴリごとに出荷台数を取って、台数表に集約して、点呼者が各トラックに配車をする形を取っています。
これまでは手作業で行っていましたが、@YOMUを導入したことで一度に集約することができるようになり、入力の手間や記録の保管にかける時間が軽減されました。
紙の枚数も減って、経費的にも助かっています。
また、アナログ作業ゆえに発生していた入力ミスがなくなり、正しいデータを保存するようことができるようになりました。
導入によって、過去のデータに信憑性が出たというところは、今後の業務に大きく生きてくると思います。
一番大きな効果は、これから展開していける基盤ができたことです。
札幌センターでの導入は、序章にすぎません。
札幌は、カテゴリの情報が多く、センターと運営部が近く確認しやすいため、試験するにはもってこいの環境でまずここで導入しました。
これが1カテゴリで、1枚だけデータ化するとなると正直効果はあまりなかったかもしれませんが、札幌でこれだけ結果がでたのだから、これはどんどん展開していけるなと社内でも話題になっています。
Q:@YOMUの操作性ついてはいかがでしょうか?
難しいものではありませんが、担当者によって慣れる時間の差異はあると思います。
PCスキルを持っている人はマニュアルがなくてもすぐ操作ができますが、スキルがあまりない方は、覚えるまでの期間はかかるかもしれません。
弊社では、スタート時は、我々管理者が操作をしていたので、覚えるための時間を取らずとも運用ができました。
本稼働をしてからは、現場にスキャナを置いて、スタッフにも操作をさせていますが、週5回来ている方なら問題ないものの、週1~2回で年配の方だと、慣れるまで時間がかかりました。
その中でも、メインで使っている人は、「これならうまく動いていくよ、使えるね」と言っているので、操作を覚えた後の心配はないと思っています。
@YOMUの利用シーン
Q:読み取り精度についてはいかがでしょうか?
読取り精度をあげるための調整は重ねましたが、フォーマットを変えて本稼働後は、90~95%の読取り精度で満足しています。ちょっと字体が読みにくいものであっても読めるようになりました。
弊社の課題から、活字と手書きの数字のみを読込むようにし、それ以外はコードから変換して文字入力をするなど、いくつかの調整をした成果だと、苦労が報われた嬉しさがあります。
Q:読取スピードについてはいかがでしょうか?
スキャナにセットして、スキャンしてから、20秒ほどで読取が完了します。
台数表は情報量が少ないため、手入力と比較してもそんなに大きく変わるものではありませんが、今後の展開として、情報量が多いものに移行したときに、本領発揮していくのではないでしょうか。
@YOMUについては、全体的に非常に満足していますが、今回の導入のみならず、次の展開を考えた時にどこまでできるかという期待感が大きいです。
今後の展望
LT・IT知識のある人材を増やし、アナログ文化を廃止、データを駆動して事業拡大を目指す。
Q:今後の展望とシーネットへの要望を教えてください。
AI-OCRに限って言えば、我々の中でステップは2つあります。
今回の出荷台数表は、ステップ1です。
次のステージ2では、業務日誌や配送日報などの手書きの情報が多いものをデータ化し、それを他のセンターや他部署にも展開していきます。
しかし、@YOMUを経験して欲が出てしまい、ステップ3を夢見るようになりました。それは、紙をなくす文化です。
AI-OCRは紙を読んでデータ化するもので、直面している課題をクリアにしてくれました。@YOMUで経験しながら、ステップ3への道を考えたいと思っています。
そもそもAI-OCRは、アナログ文化を廃止しDXを実現、事業を拡大していく目的で導入しました。
そのためには、正しいデータをいかに集められるかです。今この基盤ができました。これからはデータを活用して分析し、お客様に提案をしていくことが、我々の事業が成長していくために重要なことだと考えています。
知識がなければ新たな発想が出てきませんので、実現するにはシステムに詳しいパートナーも必要ですし、社内でLT(ロジスティクステクノロジー)やITの知識を持つ人材にぐいぐい引っ張ってもらう体制を作らないといけません。
今、弊社グループの中では、構造改革のプロジェクトが動いています。
今回@YOMUを導入できたのもプロジェクトのメンバーが引っ張ってくれたからです。こういった企画をして、札幌で実験をして、事業を拡大できる環境を整えていく計画です。
まだまだやるべきことはたくさんありますが、やらないと、他の物流企業と差がつきませんし、優位性を立てていかないと生き残れません。
我々はシステムの専門家ではないので、パートナーを得てスタートラインに立つところからはじめ、事業拡大に向けて取り組んでいこうと考えています。
シーネットさんは、物流を気持ちよくしてくれる会社なので、現場を拝見いただいて、こんなのが合うよという製品を紹介してもらいたい。我々をどんどん巻き込んでもらって一緒に現場を気持ちよくしていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。
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