導入事例紹介

基幹システムとWMS のシームレスな連携で、 帳簿上の数量と実在庫が正確に一致! Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn. Bhd.(LSSPI)

Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn . Bhd. (LSSPI) 本社外観

導入サービス

会社概要

社名 Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn . Bhd. (LSSPI)
本社所在地 Johor Bahru, Malaysia(本社オフィス・工場・倉庫・寮)
設立年 1984年
従業員数 548名
事業内容 プラスッチック硬質食品容器 弁当容器、飲料カップ、食品容器等 、 押出シート、医療用マスク等の製造・販売
主要取扱製品

【概要】
Lee Soon Seng Plastic Industries Sdn. Bhd.(LSSPI)様は、1984年に創業し、マレーシア最大のプラスチック食器容器メーカーとして知られています。2019年には新しい自社工場を設立し、その工場で約20億枚の食品容器を製造し、これらの製品をマレーシア全土やシンガポールなど海外市場に販売しています。

2022年9月、三井物産様とエフピコ様の共同出資により、LSSPI社の全株式が買収されました。この出資により、LSSPI社は新たな展開を迎え、課題解決に積極的に取り組むこととなり、その一環として、LSSPI社はシーネットの多言語版WMSである『ci.Himalayas/GLOBAL』を導入しました。

導入後、LSSPI社は従来の課題を解決するだけでなく、将来の展望にも目を向けています。今回、WMSの導入にまつわるお話を詳しくお伺いし、LSSPI社の取り組みに迫ります。

導入の経緯

出資検討時に帳簿上の数量と実在庫が一致していない問題が判明!出資をきっかけに、課題解決を目指す。

Q:今回、WMSをご導入いただいたきっかけを教えてください。
元々LSSPIは、三井物産とエフピコ社で共同買収した企業ですが、買収時のデューデリジェンスにおいて、製品の在庫に関して、製品の在庫に関する帳簿上の数量と実在庫が一致していない問題が判明しました。

製造業において、『受注⇒生産⇒保管⇒出荷⇒納入』というフローがあり、生産と出荷をつなぐ「保管(倉庫)」の部分がしっかりしていないと、最適な生産計画の策定やお客様への正確な配送・納期管理が困難となり、販売計画にも支障きたす要因となります。
そこで、今回の出資を決定した際から、この問題に積極的に取り組もうと考えていました。

Q:従来はどのように作業をしてらっしゃいましたか?
すべて手書きでの管理でした。入口や出口の記録を紙で行っていたため、ヒューマンエラーが発生しやすく、これが積み重なり在庫のズレが拡大していました。

倉庫内で商品がなくなることはほとんどないため、問題は入荷か出荷のどちらかにあると考えられました。
ここをしっかりと抑える仕組みを作れば、帳簿との実在庫の差というのはなくなるはずです。
そのため、WMSの導入を検討し、ハンディーターミナルを使用して確実に作業を進めることが最も効果的であると判断しました。

倉庫外観
倉庫外観

シーネットを選んだ理由

基幹システムとWMSのシームレスな連携が課題。日本で実績のあるシーネットのWMSに決定

Q:シーネットを選定した理由はなんでしょうか?
今回、一番議論したのは、新たにWMSを導入するのか、それとも元々ある基幹システムで管理を続けていくのかという点で、社内の関係メンバーとは議論を重ね、また株主であるエフピコ、三井物産からは適宜アドバイスをいただきながら、慎重に進めてきました。

在庫管理に特化したシステムを導入することで管理面での効率性は上がり、生産性向上にもつながることに期待が高まりつつも、社内では基幹システムと他のシステムを繋いだ経験がなく、以前に試みた際にデータ連携が上手くいかなかった経験から、当初は他のシステム導入に対して社内ではかなりネガティブな反応がありました。

しかし、WMSを導入することで業務効率化へのメリットが多々あることは間違いないので、基幹システムとシーネットのWMSをどのようにつなげるかに関しては検討を重ねたいと思い、そのため、シーネットさんには初めから議論に入ってもらいアドバイスをいただくことにしました。

シーネットさんには、現場に足を運んでいただき、現地のメンバーとディスカッションを重ね、デモを見せていただいた結果、我々が懸念していた基幹システムとWMSの連携において「これならいける!」と自信を持つことができました。
それにより、WMSを導入するメリットを最大限に生かすことができますので、最終的には関係者メンバー全員納得の上で、シーネットのWMSを導入することを決定しました。

Q: シーネット以外に比較検討はされましたか?
最初の段階では複数社の中で比較し、システムの機能面・コスト面・リードタイム面等の違いを検証することによって我々の知見を広げさせて頂きました。シーネットさんは、エフピコが日本で起用したつながりもあり、WMSか基幹システムかの議論の初めから関わっていただけたことも我々の安心感につながたったことは事実です。
そのため、WMSを導入する場合はシーネットさんを選定する方針で進めていました。

何度も現地に足を運んでいただき、デモを通じて実際のハンディーターミナル操作を体験させていただいたこと、成約前からの手厚いサポートがあり、現地スタッフとの信頼関係を築くことができたため、安心してシーネットさんにお任せすることができました。

導入にまつわる苦労話

時間をかけて丁寧に議論を重ね、現場の納得感を醸成

Q: 導入時に苦労した点はありますか?
WMSを導入するにあたり、最も大変だったのは現場の納得感をどう醸成するかという点でした。

現地スタッフにとっては、買収された会社であり、新しいマネジメントが日本からやってくる状態でした。外部からの提案を受け入れることは容易ではなく、WMSの導入に対しては丁寧な議論が必要でした。

シーネットさんが来られた際も、「我々が絶対にいいと思っているから話を聞いてもらいたいのではなく、みんなに使えるものか判断をしてもらいたいから、話を聞いてほしい」と進めました。

議論を進めて理解が得られれば、正しい判断ができるだろうとの期待から、「押しつけや無理やり」ではなく「納得」をしてもらえるように時間をかけて慎重に進めました。
初めて来ていただいたのは2022年8月で、デモを行い、その後もオンラインミーティングを継続し、2023年2月に導入が決定しました。
最終的には素晴らしい判断ができたと考えています。

Q:導入決定後は、現地の方も積極的に取り組まれていましたか?
はい、確かにそうですね。
WMS導入が決定した後は、要件定義などで現地スタッフが積極的に発言する場面が見られました。特にレイアウトに関しては、現地スタッフが使いやすいように調整しました。リクエストや提案があり、それに基づいて柔軟に対応しました。

また、操作教育においても、早朝からトレーニングを行いました。夜勤のシフトの人々は朝8時まで業務があり、疲れていたでしょうが、協力的に参加しました。
教育の中で、なぜ正しい使い方が重要かを理解し、オペレータークラスまで浸透させることを目指し、しっかりと取り組みました。

LSSPI スタッフの皆さま
LSSPI スタッフの皆さま

導入効果

基幹システムとWMSのシームレスな連携で、帳簿上と実在庫が正確に一致!
滞留在庫なし・配送時間の短縮も実現!

Q: 導入後の効果について教えてください。
手作業からのシステム化により、大きな効率化が実現し、やりたかったことが100%実現できました。

①帳簿上の数字と在庫数が合うようになった
WMSの導入により、帳簿上と実在庫のズレが解消されました。
現在、工場の基幹システムで記録された生産実績をWMSに取り込み、注文が入ると出庫指示を出し、ピッキングリストを生成し、その実績を再度基幹に戻すことで、基幹とWMSの在庫の整合性を確保しています。
毎日の循環棚卸も行い、その都度在庫の精度を向上させています。これにより、帳簿上在庫と実在庫が正確に一致するようになりました。

②滞留在庫が大幅に減少し、在庫精度が上がった。属人化も防止
ロケーション管理ができるようになり、ファーストインファーストアウトが実現され、滞留在庫が大幅に減少しました。
以前はロケーションの管理が行き届いておらず、同じ製品が取りやすい場所から取られ、逆に取りにくい場所の商品が残っていた状態でした。
また、特定の倉庫オペレーターに依存する状況から解放され、属人化の防止に繋がりました。

ロケーションに関しては、オペレーターが勝手に移動することもありましたが、循環棚卸によってこれを把握でき、移動も徹底された点も良かったと思います。

③配送までの時間が、約1日短縮した
システム化により、お客様への配送までの時間が約1日短縮されました。
以前はオーダーが入っても、基幹システムの在庫と倉庫の実在庫が合致しているか不明確で、都度確認が必要でした。
しかし、現在はシステムを即座に確認し、迅速に配送伝票を発行できるようになりました。
また、生産実績が基幹に反映されるまでの手作業も不要になり、リアルタイムに情報が更新されるようになったことも、迅速な配送につながっています。

Q: ヒマラヤの使い勝手はいかがでしょうか?
導入前の操作トレーニングの徹底により、スタッフは早くにシステムに慣れ、効果的に利用できています。

また、倉庫のオペレーターは多国籍ですが、ci.Himalayasの高いユーザビリティと感覚的な操作性が好評で、誰でも使いこなせています。
帳票やハンディのカスタマイズも行い、シンプルで直感的な操作が可能なので、スタッフの満足度も高いです。

Q: 導入後のサポートについてはいかがでしょうか?
シーネットさんからのお気遣いや「最近どうですか」といった連絡がありますし、何か問題が発生した際も、カジュアルなやり取りをさせていただいています。
都度出てくる質問や希望に対しても迅速に対応していただける関係が築かれており、非常に助かっています。

倉庫内作業の様子
倉庫内作業の様子

今後の展望

アジアNo.1を目指し、新たなミッションとビジョンを策定。オペレーションのさらなる効率化を追求する。

Q: 今後の取組みや目標について教えてください。
現在、WMSの導入はジョホールにある本社拠点に限られていますが、首都クアラルンプールにも倉庫拠点が存在します。
現在は小規模で在庫管理システムも入れていませんが、今後は現状の5倍程度に規模を拡大する計画なので、それに伴いシーネットのWMSを導入したいと考えています。

LSSPIはアジアナンバー1を目指しており、出資から1年が経った時点で新たなミッションとビジョンを掲げました。これには価格とデリバリーに関する目標も含まれていますが、これらを実現するためにはシステムのサポートが不可欠です。

今後、拠点の増加と共にオペレーションも複雑化していくことが予想されます。ナンバー1を目指す上で、売り上げだけでなくオペレーションの効率化も不可欠です。そのためにも、まずは2拠点でしっかりとWMSを使って効果的な運用を目指したいと思っておりますので、今後もサポートをお願いします。

以下がミッションとビジョンです。

Mission
We produce the most environmentally friendly product at the highest quality, at the most competitive price, and ensure delivery whenever needed.

Vision
As a trusted partner, to be the No.1 thermoforming manufacturer in ASIA.


今回のシステム構築においてはシーネットさん及び株主であるエフピコ、三井物産の方々に多大なご協力をいただきましたが、これらのミッションとビジョンを達成するために、引き続き議論を重ねながら、社内外関係者一同で協力しながら歩んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

取材後に導入したKL 倉庫 スタッフの皆さま
取材後に導入したKL 倉庫 スタッフの皆さま

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所在地 〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬 1丁目 3

建物名 幕張テクノガーデンB棟11 階

アクセス JR海浜幕張 徒歩3分
JR・京成電鉄「幕張本郷」駅よりバス13分、徒歩5分